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未来の男鹿の観光スタイルを目指して

観光誘客には二通りあって。

1.一度でも男鹿に来てくれるような誘客

2.何度も男鹿に来てくれるような誘客

実際、この2つは表裏一体のはずなのですが、最近は、この2つが遊離してしまい、さらには一部の関係者の中には1.に特化する動きが目立つようになりました。

一度だけ、の誘客

典型的なのは、旅行代理店が募集したツアー御一行様を、観光バスでなまはげ館と入道崎にお連れして、男鹿温泉郷で食事、一泊してもらい、翌日には次の観光地に向かうというパターン。
なまはげは確かに男鹿の特徴的な文化ですが、残念ながら、あそこでちょっと脅かしてもらったところで、なまはげの本質的な魅力に触れてもらえるとは思えません。
全体的には、どこにでもある観光ツアーの一部としてしか印象に残らないのが現状であろうかと思います。
もう一度来たいよね、と思わせる部分が、これといって見当たらないのです。

もちろん、そのためのキャンペーン企画や、グルメの開発を行っている人たちがいるのは知っていますが、それすらもどこでもやっているコトと大差ない、という現状を打破できるほどではないようです。

また、お店やお宿によっては、どうせ一度しか来ない客だから、という態度をあからさまに出してしまい、かえって男鹿の評判を落としている、という話が聞こえてくることもあります。
こうした目にあってしまうと、二度とくるもんか、と思われてしまいます。

男鹿の観光資源の認識

男鹿は昔から風光明媚な風景が広がる観光地ではありましたが、交通機関が発達した現代では、全国で唯一無二というほどの風景かと言われると、それほどではない、という事実があります。
また、これは年配の方々に聞いた話ですが、男鹿が国定公園に指定されたのは、西海岸がまだ牧草地として、広々とした気持ちの良い光景が広がっている頃であって、現在は牧畜を行う人もおらず雑草と雑木が生い茂るのみで、まったく当時とは様相が違っている、とのことです。

つまり、以前に比べると風景としての価値は下落している状態にあり、全国基準で見れば、それほど稀有な風景であるわけではない、ということを自覚しないといけません。

大滝や、孔雀の窟といった、あまり知られていない素晴らしい場所も、アクセスしずらいために放置されてきたという経緯もあります。こうした場所をどう活用するかも真剣に考えていくべきでしょう。

いずれ、放っておいても客が来るほどの観光資源は男鹿は持ってはいないのです。

何度でも、の誘客

そうした中で、何度も来てくれるリピーターの方を獲得するには、どうしたらいいのか、という難しい問題ですが、打開策はあると思っています。
そのために、まず陥りがちな2つの安易なアプローチは放棄すべきです。

まずは、一気に問題を解決する、というよなアプローチは放棄するべきです。
ようはお客の心をつかまないとけないのですが、これを一気に行うというのは、詐欺師のアプローチです。
観光地が詐欺師になってはいけません。

同じ理由で、大量のリピーターという考え方も、持つべきではないです。
来てくれるお客に対しては、誠実にあるべきです。

こうした考えをもってしまうと、つい、大きなハコものを作ってしまったり、男鹿の文化の表面的な部分だけを、大きくPRしてしまったり、それらは一度だけは来てもらえるかもしれませんが、リピーター獲得にはつながりません。

最大の観光資源「人」を活用する

ポイントになるのは、やはり「人」です。
観光資源が、他所と大差ないとなれば、その差異を明確にするのは「人」の違いでしかないはずです。
ただし、気を付けないといけないのは、「人の良さ」とか「人情の厚さ」とか、そういうことを意味してるのではないこと。

男鹿に住み、男鹿で暮らしているその「人」が、他所から来てくれた人に何を提供できるか。
そのスペシャリストとも呼べる「人」が、どれだけいるのか。
その「人」たちと、他所から来たお客が触れ合う機会があるのか。

こうした「人」がいる背景には、やはり、その土地ならではの文化が影響してきます。
たとえば、男鹿であれば、なまはげについての本当に文化的な意味を伝えられる「人」は、なまはげ館で会うことはできないでしょう。
そうした「人」は、地道に町内会で、毎年のなまはげ行事にいそしんでいたり、普段は普通のサラリーマンであったり農家であったり。
いかにして、そうした「人」たちと、観光客との接点を作れるか、は大きな課題だと思います。

その意味で、地域に根差した最大の観光資源は「人」であると言えます。

個人的な例えで、さらに何度も言ってて申し訳ないですが、男鹿はスポーツサイクルに乗ってる人間にとって、最高のコース、最高のステージとなりえます。
それを踏まえた上で、昨年から10名前後の参加者を募って、男鹿を自転車で巡り、満喫してもらうイベントを開催しています。
これは、私という「人」の、自転車好きという特質を、他所から来た人と触れ合うことで、男鹿の良さに結び付けている動きだと思っています。
一度でもこれを体験してもらえれば、今後、自転車で走りに行くときに、男鹿は候補の一つとしてあげてもらえる、と確信してます。

この進め方では、一気にとか、大量にとか、そうしたアプローチにはなりませんが、少しずつ、確実に、リピーターを獲得していける唯一の方法ではないかと思っています。
実際、観光地には、接客のまるでなってない地雷のようなお店があるのも確かで、観光と直接携わらない地元の人間と一緒に回ることで、そうした場所を回避できるメリットもあります。

「人」による未来の観光

業者による大量観光の時代はもう終焉を迎えている、というのは多くの人の実感だと思います。
今後は、少人数づつ、それぞれの嗜好に合わせた観光を、地元の人間がどう受け入れられるか、がポイントになってきます。
上に書いたような「自転車なら男鹿だね」といった、現地の文化に特化した専門家による地元案内が提供できるかどうかが課題です。

おいしいお店があるとか、サービスの良いお宿があるとか、は全国どこにでもある基準でしかなく、あくまで2次的な要因になりつつあります。
旅行代理店による役割も今後、どんどん低下するですしょう。

これだけ、世の中の娯楽がセグメント分けされている現代で、観光だけ、全員一緒に同じモノを見て回る状況であること事態が特異です。
もちろん、既存の観光関係者の中でも、そうした新しい観光スタイルへの変化を進めてくる人もでてくると思いますし、そうでなければ未来に生き残れません。

そうした人たちと一緒になって、男鹿の未来の観光スタイルを、作り上げていきたいと考えてます。


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Published in 意見には個人差が… 田舎でこそ活きる

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