先日、コズミックフロントという宇宙をテーマにした番組を見ていると「地球脱出」というテーマの放送がありました。
中性子星という強力な重力源の接近により地球および太陽系の惑星が砕け散ってしまうという設定で、80年の猶予の間に太陽系外の惑星への移住を行うことができるのか、という内容でした。

巨大宇宙船、日本人のイメージではSFアニメに登場するような宇宙コロニーのような形状の移民船で、遠くの恒星系への移動を行いますが、現在から近未来にかけて実現できそうな技術の中でも、どんなに急いでも光速の7%程度までしか加速できません。
出発時の子供が、到着時には80歳をこす老人になっていました。

移民船は自給自足


さまざまな課題が存在する中でも、最も重要な課題は食料、そしてエネルギーです。
当然ですが、宇宙空間の中では、他所の国から輸入して賄うわけにはいきません。
すべて自分たちで賄う、つまり自給自足が必要になります。

農地は限られますので、効率のよい穀物の栽培が優先され、大量の牧草を食べることで生産される肉は残念ながら、移民船の中では食べることができません。
移民船の中のエネルギーはあまり現実的な解決策が提示できなかったようで、小型の原発を使うような設定でした。
太陽から離れて飛行するために、太陽光発電も使えないため仕方ないですが、事故のリスクと途中で核燃料の補給ができるわけではないので、有効な手段とは言えない気もします。

番組の中では25万人規模の移民船を建造していましたが、完全な閉鎖系の中で人が生きていかないといけないわけですから、自給自足ができなければ生き残ることができないのは自明ですし、そのためにさまざまな知恵を絞っていました。

地球全体でも自給自足している


移民船では25万人規模でしたが、これが70億人規模になったものが、現在の地球と考えるのは間違っていない考え方だと思います。
食料にしろ、エネルギーにしろ、どこからか魔法で出しているわけではありません。
自分たちで作り出したものしか利用することはできないのです。

ところが、先進国の都市に住む人々のほとんどが、自給自足の生活から離れても、豊かな暮らしをしている現状はどういう仕組みなのかと思うことがあります。

大雑把に言えば、マネーという仕組みを介在させることで、経済的に発展していない地域から資源を安く買い叩いてくることで、豊かな暮らしを実現しているのが今の先進国のスタイルです。

例えば、中国は人件費の安さで、あらゆる物を安く生産することで、世界の工場として発展してきましたが、経済的に発展すれば人件費は上がり製品の値段も上がります。
遠くない将来、今の中国よりもさらに人件費の安い国に、世界の工場の機能は移動して、これを延々と繰り返していくはずです。

マネーの力の終焉


では、世界中の国々が、ほぼ同じ水準で経済発展を遂げた場合はどうなるのか。
そうすると、経済的格差を利用して資源を安く入手する手段は無くなりますから、国々や地域の特質に根ざした物品の貿易のみに限定されます。
マネーの力の源である経済格差がなくなるのです。

産油国が石油を売ったり、農産国が食料を輸出したりするのは変わらないと思いますが、資源の無い工業国は、今までのように安く資源を手に入れる手段が無くなりますから、経済規模の縮小を余儀なくされることが予想されます。
まぁ、東洋の小国にとっては、あまり輝かしい未来予測ではないですが、そうした状況が突然やってくるというよりは、徐々にそうした状況に変化していく中で、対応を迫られるのだと思います。

自給自足をバランスさせる


何も、今すぐ、都会の生活をやめて田舎で自給自足をするべきだとは考えていません。
先ほど書いたように、今すぐにそうした状況に変わるわけではなくて、変化は徐々に訪れるはずです。
対応できる人から、徐々にそうした自給自足による生き方の比率を上げていけばいいのだと思っています。

実際のところ、今すぐ日本中が自給自足で生活しなければいかないとなったら、とても今の日本では、今の人口を維持できません。
確実に餓死する人がでますので、変化はゆっくりでなければ困ります。
いきなり、全ての人が田んぼと畑を始めて、薪を割ってストーブを使えるわけではないですので。

マネーでも、自給自足でも、同じモノを享受できる


マネーの力で手に入れたモノも、自給自足を行って手にれたモノでも、実は全く同じモノを人間は享受できます。

スーパーで買おうが、自分ちの畑で収穫しようが、野菜は野菜です。
石油ストーブであろうと、薪ストーブであろうと、暖がとれるコトに変わりはないです。

一方で入手できない状況になれば、もう一方の手段を検討して実行していく。
これは合理的で、当たり前の考え方ですし、将来の状況がある程度予想できるのなら、あらかじめそれに対応できる手段を準備するのは、これまた当たり前です。

残念ながら、マネーの力は、かつてほど我々に幸福な状況を謳歌させてはくれない状況です。
今後もマネーの力に頼って力押しで生きていくのか、マネーの力を頼みつつ、自給自足の力もバランスさせて生きていくのかは、各自で判断することです。

かつては誰もが自給自足の力だけで生きてきたわけですので、その力を使う事自体はそんなに難しくはないです。
少しずつでもいいので、その力を使っていく時代に移ってきたのではないかと…思ってます。
最初は小さな家庭菜園から…そんな感じでいいんじゃないかと。
このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント

コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット