秋田の広報誌として、この3年発行されてきた「のんびり」が終了するようです。
何か体制を変えて継続の話もあるようですが、今の形態ではもう継続しないのは確実のよう。

基本的に、県の委託事業なので期限を区切って終了するのは仕方がないコト。
それがどんなにクオリティの高いものであったとしても。

尖った内容


「のんびり」の特徴は、本としてのクオリティの高さ云々よりも、取材対象が非常に尖っていたこと。
今では見向きもされなくなってきた、秋田県内に埋もれつつある歴史や人物、文化を丁寧に取材するというそのスタイルは、他所でもなかなかお目にかかれない。

読者が読みたいものを提供するのではなくて、編集者が伝えたいことを取材する。
取材対象への想いが紙面に詰め込まれていて、それが内容の深さやクオリティにつながってる。

安易に、地方の特産PRなんか載せてたんじゃ、こんな深みのある本は作れません。
商業ベースでないからこそ出来た本なのは間違いない。

終わりがあるからこそ


2~3年程度で終了せざるおえないというのは、おそらくスタッフ全員が分かってたんだと思う。

あんな贅沢なメンバーで、比較的余裕のある予算を使うんだから、他所には真似できない深みのある本を作ってやろう…という気概はあったんだと思う。

期間が区切られているからこそ、全力を注ぎこんだ紙面が実現できた…ってことは、あったのかも。

行政の出資の元に期間限定で制作されたのが、プラスに働いたと言えなくもない。

その意味では、この体制が何かの方法で継続したとしても、必ずしも今の特徴を全て引き継いでいかるかどうかは分からない。
ここで終わりを迎えるのが、ちょうどいいのかも。

民間で活躍してたら


とはいえ、そこに関わってきたスタッフが、もし民間で働いてたら…という視点を考えると、安易に称賛するのはどうかとも思う。

あれだけの力量を持った人が行政の予算で3年間を過ごしたというのは、貴重な人材を民間の経済活動から3年間遠ざけたという考え方もできる。

彼らが、民間の会社で働いていたら、もしくは会社を起こしていたら、実は、もっと大きな動きを見せてた可能性もなくはない。
っていうか、確実に名前が残るような活躍を見せてたんじゃないかと思う。
その意味では、秋田の経済活動的にはマイナスだったという考え方もある。

「のんびり」は、スタッフが黒子に徹するというよりは、スタッフも表にでるような編集をしてたので、ここで働いてたことが今後の活動にプラスになってくれるだろうけど、この3年のブランクは小さくはないと思う。

覚悟の上だったとは思うけど。

自由に動ける


「のんびり」を手にする度に、こんなにいい本を作る人達が、行政の枠内でしか動けないっていうのは勿体ないなぁ…っていうのは思ってました。
その意味では、「のんびり」が終わった後、これからが一番面白い展開がみられるかも。

これからは自由に動けますし。

それが「のんびり」の延長線上なのか、「のんびり」とは一切かかわりのないジャンルなのかは分かりませんが、これから民間でもっと面白い動きを見せてくれるのを、ひそかに期待しております。
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