お正月にテレビで放送していた、大平洋戦争末期の舞台にした戦争映画を見ました。
戦争末期は、航空機による特攻のみならず、大戦艦大和ですら特攻を行うという、冷静に考えれば戦果などあがるはずもない作戦が敢行せれていました。

特別攻撃隊




各地で負けが続き、形勢の悪くなった日本軍は、航空機などに大型爆弾を積んだまま、体当たりで敵の艦船などを沈めようとした特別攻撃隊、いわゆる特攻隊を組織し、攻撃を実行しました。

実際、特攻隊は導入直後、一定の戦果をあげたようですが、その後、米軍が特攻に対する対処法を講じてくると思うように戦果はあがらなくなりました。
それでも、終戦直前には、ほとんどの航空隊が特攻隊として組織されるようになり、終戦まで自損率100%の先のない攻撃が実施されたようです。

冷静に判断すれば、重い爆弾を積んだ航空機は、思うように対空砲火を避けるコトもできません。
体当たりを成功させるには高い操縦技術が要求されますが、終戦直前には、そうした高度な技術を持ったパイロットはほとんどが戦死していました。
加えて、もっとも損害を与えたい空母や戦艦といった大型艦艇は装甲が厚く、小型の軍用機が特攻した程度で撃沈させることには現実的でないとは当時から言われていたようです。

成果よりも、手段が優先されるロジック


ほとんど効果がなくなった特攻が最後まで行われたロジックを少し考えてみたいと思います。
もっとも、人命より成果を優先するという言語道断な戦法であるというのは、戦争の本質そのものにかかわるお話なので、そうした人道的なことは外した上で。

●開始直後に一定の効果があった
誰しも、一度成果があがった経験を捨てることは難しいです
一度は成果が上がった以上、あきらめずに実行すれば、いつか成果をあげられるんじゃないかという希望的観測を捨てきれずに、最後まで方針転換ができなかった。

●他に有効な手段がない
正確に言うと、特攻も効果があがらなくなったので、有効な手段は何もなくなったわけですが、戦争の当事者として何もしないという選択肢は無かったので、無駄なのを承知で、他に実行できる手段がなかったので実行していた。

●まさか負けるとは思ってなかった
そして、何よりも一番問題であるのは、軍部のほとんどの人間が終戦を目前に迎えるまで「勝てる」と思っていたのではないかと思います。
戦局が不利で、かなり厳しい局面に追い込まれていたのは皆承知していたのでしょうが、軍部の大半の人間が、最終的には挽回して勝利し、まさか負けるとは思っていなかった、というのはかなり核心のある話だと思っています。

ただし、何をして「勝敗」としたかは人によって差があるでしょうが、少なくとも、最後に自分に不利益が被る状況になるとは考えてなかったと思います。

負けるわけがない、というところから方策を検討してしまうと、すべての選択肢に適切さを欠きます。
選択肢を誤れば敗北するという危機感がなければ、常により効果的な手段を模索することができなくなるのは自明です。

現代日本では


終戦から69年。
戦後の奇跡的な復興から、世界トップクラスの先進国まで上り詰めた日本ですが、国内では、あらゆる問題が噴出して、特に地方は人口減と高齢化を中心とした問題が、ああらゆる領域に問題を波及させ、まさに存亡の危機に直面しています。
各地では、さまざまな対策や、取り組みが行われていますが、どれだけの人が存亡の危機に直面していることを意識して動いているのかは、これからの正念場を迎える人口減と高齢化問題を乗り切れるかどうかに直結してきます。

選択を誤れば、地域の消滅に、確実に近づいていく。
もちろん選択を誤ることを恐れて、何もしないのはもっとも愚かなことではありますが。
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