今朝の思いつき。

国文祭も終盤になり、今週末のイベントが終われば何事もなかったように、いつもの秋田県に戻ると思しき月末の金曜日の朝です。

今回の国文祭は、秋田県内に残る種々様々な伝統的な芸能や文化に、光があたるラストチャンスだったんじゃないかと思ってます。
要因は様々あれど、一様に衰退していく芸能や文化が、これを機会に自ら存続への歩みを進めるか、それとも今回を華に最後の看取りに入るか。

それは、それぞれに直接関わっている人達次第。

「経済」優先では維持できない「文化」


正直、今の世の中では「文化」よりも、遙かに「経済」が優先されてます。

人間の生活って、もちろん「経済」抜きにしては考えられないわけですが、だからといって、その生活が持つ「文化」的背景や、「文化」が持つ精神性への影響というのも欠かせない要素だったはず。

ところが、今はあらゆるモノが「経済」を基本に成立することを求められます。

昔であれば、村人が一年の稼ぎの一部を、みんなで持ち寄って成立させていた「祭り」のようなものが、「個人の経済」を尊重するようになってからは、容易に存続できなくなった。

それが善し悪しというコトではなくて、そうした状況に変化してしまったことは認識しないといけないです。

短いサイクルで変化する「価格」


本来はモノの価値を対価として表すはずの「価格」が、極めて短いサイクルで大きく変化するようになったのも「文化」にとってはマイナスです。

「経済」は、常に新しいモノを生み出し、その規模を大きく、サイクルを早くすることで、最大限に効果を発揮するように設計されているようです。

だとすれば、これを実践する最も簡単な手法は、古いモノの「価格」を下げて、新しいモノの「価格」を高くするコト。
こうすれば、企業は競って新製品を開発し、消費者はこぞって新製品を買い求めますから。

「経済」としては実に効率のよい状況が維持されますが、そう簡単に変化することができない「文化」にとっては、存続自体が危ぶまれる状況になります。

「文化」は最も古いモノとしてしかカテゴライズできませんから。

この状況で「文化」を維持するには、行政の補助であったり、企業の協賛であってりという方法をとらざるを得ないですが、それもその場しのぎ。
世の「経済」状況によっては、長続きはしないのは自明です。

「文化に対する執着」を捨ててみる


ここらで「文化」ではなく、「文化に対する執着」を一度捨ててみるというのも一つの方法かもしれません。
「文化」の存続が難しくなったのは、今を生きている自分たちの責任というわけではありません。
外的要因に寄る部分が大半を占めますので、存続できなかったコトに責任を感じる必要はないです。

さて、そうして一度手放した「文化」を持っていた手が空いた時に、その手で何を持つべきかというトコロから考えると、自分たちが持っていた「文化」を客観的にみれるんじゃないかとう気がしてます。

一度、手から離してみることで、その「文化」が持つ本当の意味に気付くというコトもあります。

「伝統」に「変化」を生む


「伝統芸能」や「伝統文化」にとって、今の時代を生き抜くために一番必要なコトは「変化」だと思っています。

「伝統」と「変化」なんて、一番対局にある要素のように思えますが、そうではないです。
そもそも「伝統」が「伝統」になり得たのは、その時代に合わせて「変化」することを厭わなかったから。
昔ながらの手法に拘らず、本質を見失わないコトを優先しながら「変化」してこれたから、「伝統」と呼ばれるような長い年月を超えるコトができた。

逆に、近代に入って「変わらない伝統」を名乗るようになって以降、急激に変化する時代について行くコトが出来ずに、揃って消えていこうとしている。

おそらく、それが「伝統芸能」や「伝統文化」を未来につなぐ唯一の方法じゃないかと思ってます。
もちろん、そのためには「文化」が持つ本質を見極めて、何を失ってはいけないかをはっきりさせる必要があります。
既に「形」だけしか残っていない「文化」では、もうそれは叶わないというのは仕方が無いこと。

「本質」があるからこそ、継承していく価値がある。

まとめ


その意味では「伝統」に「変化」を生むのではなくて、「変化」が「伝統」を生み出すというのが正しいです。
つまりは「伝統」を継承していくことは、「伝統」を生み出すコトと同義と言えるわけです。

こうして考えてみると、こうした空いた手でするべきコトが、いろいろと見えてくる気がします。
もちろん、するべきコトは、一人一人違います。

みなさんは空いた手で何をしましょうか?

以上。
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