「地方の衰退は新しい文化を生み出せなくなったから」と仮定してみる。

昔の写真を眺めながら


今から35年前、1980年出版の各市町村向けに発刊された昔の写真を集めた本。
たしか、自分が小学生の頃に、注文販売の紙が各家庭に配られて、相当な数販売されたはず。
たまたま、自分の家にも残っていて、ちょっと引っ張り出してみました。

2015-06-11 09.53.58

明治の頃からの写真があって、変わっていく町の姿や、当時の暮らしぶりや、集合写真。
そんなものを眺めていたら、何となく冒頭の仮定が思い浮かんだ次第。

ちょーっと考えてみる。

文化というモノの意味


文化を生み出すというのは、おそらく人間だけが持つ特徴の一つなんじゃないかと。
生きるコト、暮らすコト、その時々に合わせて適合し、工夫をし、常に変わっていくコトの積み上げが、文化を生み出すというコトなんじゃないかと思う。

どんなに高度なコトであっても、誰かに言われた通りに動いているだけじゃ、それは文化にはならない。
自ら生み出すコトが文化の必須条件。

もちろん、誰かに教わったものであっても、自分の身体で作業をして、自分の頭で考えて、自分が動くことの意味を意識することが積み重なるっていけば、小さな文化が生まれていくんだと思う。

小さな文化は、そのまま消えていくこともあるだろうし、小さな文化同士がふれ合って、少しずつ育って言う事もあるだろうし、それは様々。

こうした文化が生まれ育っていく仕組みは意識してイイと思う。

消費され、コピーする文化


かつての暮らしに繋がる文化の全ては、全て自分達で作り上げてきたもの。
今に比て、外部から入ってくるモノも情報も格段に少ないわけなので、それも当然。

現代は、全く逆の状態になっていますが。

暮らしに必要なあらゆるモノは地域の外から供給され。
暮らしに必要な情報は、メディアを通じて外部から供給され。
誰か他のヒトが生み出した文化を、自分に当てはめるだけで満足してみたり。
全国どこでも、同じ暮らし、同じ文化で溢れてる。

今や大多数のヒトにとって、文化は生み出すもの、作り上げるものではなくて、消費し、コピーすることで満足を得るための商品になった。

これが地方が衰退した原因なんじゃないかと考えます。

文化の力、カネの力、ヒトの力


余所で生み出された文化を、消費したり、コピーしてるだけでは、何も新しい文化は生まれません。
当然、カネも生み出せません。

消費やコピーにかかるコストが、ただ中央の供給元に吸い上げら得るだけ。
それに対する反対のカネの流れをが生まれないため、非対称の好ましくないカネの流れが定着してしまう。

こうした、新しい産業も、新しい商売も、新しい人の動きも、地方の側には作られない状況は、現在の深刻な状況を生み出したと思う。

よそからコピーして持って来た産業では、余所との条件が不利になれば撤退するし、余所との競争が厳しくなれば店じまいするし、長続きさせるコト自体難しい。

この地域であること、ここの人間であることの意味がなければ、その地方に産業も商売も定着しません。
その意味づけをつなぐものが文化であり、その意味づけ自体が、産業や商売に新しい価値を生み出す原資にもなる。

余所と同じモノを作ったり、売ったりしてるだけでは、発展することは有り得ない。
単純に経済的な理由だけでは、何事も根付かない。

こうした新しいモノを生み出すヒトの力が、文化の力と言えると思ってます。

文化を生み出せない地域は消滅する


依然として都市への集中は続くものの、昨今、地方に関しての言及が増えてきたのは、中央→地方という情報の一方的な流れに反する、ネットを使っての言説が増えてきたのが要因なんじゃないかと考えてます。

まだまだ小さな流れですし、まだまだ小さな文化の種や欠片にしか過ぎませんが、それでも今までと逆向きの文化の流れが生まれはじめたのには、意味がある。

もちろん、このままネットで言説してるだけで、地方が発展しはじめるとか、そんな甘い話じゃないです。
もっと、具体的な、大きな文化を生み出すコトを目指して、もっとたくさんの小さな文化を生み出しながら、その中から力強い文化を育てていかないといけない。

その地で生まれた文化は、その地ならではの産業を生み出すし、その地に新しい商売を生み出せる。
文化そのものが、暮らしの中から生まれるし、それ自体が暮らしの種になり得る。

どこか余所から来た文化に、どっぷり浸かったまま消費やコピーに明け暮れていては、新しい文化を生み出すことなんて出来るはずもない。
そんな都合のよい話はない。
そこに甘んじてる地方は消滅するより他はない。

自分の動きの中で、どんな文化が生まれてくるのか。
その文化を育て、常に変化を生み出すための工夫をし続けられるか。
そこ無しでは、地方では活きていけないんだろう。

まぁ、ようは余所と違うコトをやれって、そういうことです。
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